岐阜県内の線路(レール種類)と線路等級を調査してみた (2025年版)

今回は主に岐阜県内の鉄道軌道(レール)種類及び線路等級調査記事となります。

 

はじめに

■2019年(旧)版について

本記事は「東海道本線(名古屋~大垣)列車が速く且つ快適な理由は?」を2017年より調査、2019年に初版公開(現在は非公開)としました。

そして上記疑問については2017年6月頃にJR東海様お客様センターに問い合わせしました。

「教えてくれない~現地調査する」が本記事執筆のくだらない理由となっています。

 

■2025年(本)版について

基本構成は2019年版を踏襲しつつ、全刷新+大幅追記を予定しています。

■レール種類調査済(掲載予定)路線

・JR東海道本線(名古屋~米原)

・JR中央本線(主に岐阜県内)

・JR高山本線(主に岐阜県内)

・名古屋鉄道各線(主に岐阜県内)

・養老鉄道養老線

・東海道新幹線

※JR在来線については別途「線路等級」を表記

 

本記事は舞台探訪者による調査記録であり、内容については"鉄道ファン"寄りではなく、一般向けとしております。東海道本線 大垣駅

レール(線路)調査紹介を主題としているため極力、列車不在の線路風景を使用しています。東海道本線/高山本線 岐阜駅

例えば「この線路の〇〇について」とある場合、記事内ではほぼ当該〇〇の参考写真を掲示することに努めました。

【例】東海道新幹線では高速走行区間レール内側に「脱線防止ガード」を設置しています(以下)。東海道新幹線 岐阜羽島駅

ところで、上記の大垣駅と岐阜駅風景にいて、それぞれ駅の左右2本ある線路(レール)種類が異なるんですが、気付くわけないですよね。

執筆者は2016年より大垣岐阜に通い始めて約3年、外観差から漸く違いに気付いて~現地調査するのを趣味としています。

線路なんてどこも似たようなもの・・・ではありません。本記事ではほぼ非専門的&非鉄に徹しつつ、線路の基礎解説と執筆者による現地駅調査の豊富な風景を紹介いたします。

※本記事は鉄道軌道のレール種類及び線路風景掲載記事となります

 

鉄道軌道とレール種類

■鉄道軌道とは?

本記事内での軌道はレールを含む「列車の通る道」構造物の総称となります。

軌道とは「道床」「枕木」「レール」「レール締結装置」からなるシステムを指します~本項では新幹線と在来線軌道の一例をご紹介します。

■在来線

①道床(砂利)上に木製枕木、レールと枕木は犬釘にて固定しています。主に速達運用のないローカル線向けの軌道です。

道床=バラスト(砂利を混ぜたもの)

枕木=木枕木(木製)

レール締結装置=犬釘(レール固定支持)

②道床の上にコンクリート製枕木、レールと枕木は柔軟性の高い線ばねにて固定しています。レール種類により大都市圏や高速列車運行も可能な一般的軌道です。

道床=バラスト(砂利を混ぜたもの)

枕木=PC枕木(コンクリート+ピアノ線)

レール締結装置=線ばね(レール固定支持)

③コンクリート製道床とレールを板ばねにて直接固定しています。導入は高コストですが、軌道狂いなどの保守管理に優れています。特に高架線に多い軌道です。

以下(軌道パッド+板ばね)は国鉄(現鉄道総研)特許による方式です。

道床=スラブ(連続する鉄筋とコンクリート)

レール締結装置=板ばね(レール固定支持)

 

■東海道新幹線

①道床の上にコンクリート製枕木、レールと枕木は柔軟性の高い線ばねにて固定しています。

道床=バラスト(砂利を混ぜたもの)

枕木=PC枕木(コンクリート+ピアノ線)

レール締結装置=板ばね(レール固定支持)

実際には工法から始まり、レールに枕木や締結装置…種類は膨大となりますが、本記事では「レール」に絞った構成としています。

 

■レールには種類がある

国内の鉄道路線には新幹線をはじめ大都市圏からの近郊線や通勤路線、大都市と地方都市を結ぶローカル線のほか、旅客(乗客)列車ではなく貨物列車専用線など、各鉄道事業者ごとにそれぞれ用途に合わせた軌道(レール)を敷設している様です。
※厳密にはレール以外の構造物(総称して軌道)今回はレールに絞ります)高山本線

実際に敷設するレール種類は1mあたりの重量(kg)により、以下の数種に規格分類しており、一般的に重量=性能(安定性)と考えられています。

※JFEスチール様資料より引用

Point

2025年現在JISによる「普通レール規格(太字)」レール種類 (用途)

・60kgレール  (新幹線本線や高速列車在来本線、過密ダイヤ在来線)

・50kgTレール (過去の新幹線本線、一部の在来線)

・50kgNレール (在来線本線や大手私鉄本線)

・40kgNレール (ローカル線全区間に多い)

・37kgレール (ローカル線や営業線外のレール)

・30kgレール (過去のローカル線レール)

一般的に都市圏や高速路線には「60kgレールまたは50Nkg」レールが使われている、で間違いありません。

そしてレール長は工場出荷状態で25m(37kgは例外あり)となります。結果、列車内では25mおきに「ガタンゴトン」が聞こえるわけです。

しかし頻繁なレール継目とは「高速運行での安定性」「車内の快適性」「周辺環境性」において悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

東海道本線や東海道新幹線(本線)ではレールを200m以上に溶接した「ロングレール」となっています。

以下がロングレール継ぎ目となりますが、前述の継目とは形状が異なります。

基本的にレールとは普通鋼素材のため「外気温により伸縮」します。そのためロングレールの継ぎ目は、予め伸縮対策がされているのです。

 

■東海道本線に存在する様々な軌道

本記事主題となります。

こちらは東海道本線 大垣駅構内(奥から3,4,5番線)風景なのですが、それぞれが異なる軌道構造となっています。

特に東海道本線駅(名古屋、岐阜、大垣、米原)と中央本(西)線駅(名古屋、多治見)については、現地調査をしてきました(後述)。

 

「線路等級」とは?

1964年に国鉄が制定した輸送上の特性(最高速度、列車性能、運行本数、輸送量)から、1級から4級までに分類しました。

本記事では東海道本線(名古屋~米原)、中央本(西)線(名古屋~中津川)、高山本線(岐阜~飛騨古川)について各路線項にて紹介いたします。

先程紹介の「軌道(レール)」と「線路等級」には深い関係があります(後述)。

「線路等級」とは日本国有鉄道の分類であり、現在はJR各社により管理されています。掲載内容はご参考程度にお願いいたします。

 

岐阜県内JR各線のレール種類

東海道本線の他、中央本線、高山本線、東海道新幹線の本線及び一部駅構内を紹介します。

■JR東海道本線

f:id:nichinichisou0808:20210924215005j:image岐阜駅

①レール種類傾向

一般的に鉄道の各路線には「本線」が存在します。東海道本線であれば営業(優等など)列車の走行する駅間全区間と、駅構内においては優等列車停車や貨物列車(通過)など主たる線路(待避ホームではない)が本線となっている様です。

本線に対して待避線など主たる線路でない場合「副本線」扱いとなり、本線より低規格レールを敷設しています。

ちなみに東海道本線(東京~神戸/調査区間:豊橋~京都)の「本線」は全区間60kgレール(基本ロングレール)となり、駅構内の副本線では50Nkgレール(非ロングレール混在)が用いられることがほとんどです。

実はJRにおいて以下「東海道本線」「山陽本線」「東北本線」「中央本線(調査中)」「常磐線」の本線は基本的に60kgレールとなります。

②ターミナル駅における本線を探す

上記にて「東海道本線(本線)は60kgレール」と述べましたが、ターミナル駅においても"本線"とは必ず上下線各1本ずつとなるため、本線以外はすべて副本線などと「駅配線図」に表記があり、また実際に本線/その他線でレール種類にも差があることが多いです。

本記事においては各路線ごとに「駅間本線レール種類紹介」と「一部ターミナル駅全ホーム線路種類(資料と解説)」をご紹介します。

③東海道本線(名古屋~大垣)の線路等級

名古屋大垣間の電車線は全区間において線路等級1級(年間2000t通過/最高時速120km)となります。日本鉄道の大動脈である東海道本線は旅客列車だけでなく、多くの貨物列車も運行しているのも該当するのかと考えています。

ちなみに線路等級1級とは東海道本線を含めた全4路線のみとなっています(東北本線、山陽本線、鹿児島本線)。

■JR中央本線

多治見駅

①レール種類傾向

中央本線(名古屋~塩尻/調査区間:名古屋~瑞穂)の「本線」は全区間60kgレール(基本ロングレール)となり、駅構内の副本線では50Nkgレール(非ロングレール混在)が用いられることがほとんどです。

②ターミナル駅における本線を探す

上記にて「中央本線(本線)は60kgレール」と述べましたが、ターミナル駅においても"本線"とは必ず上下線各1本ずつとなるため、本線以外はすべて副本線などと「駅配線図」に表記があり、また実際に本線/その他線でレール種類にも差があることが多いです。

③中央本線(名古屋~瑞浪)の線路等級

名古屋瑞浪間の電車線は多治見駅まで線路等級2級(年間1,000-2,000t通過/最高時速120,110km)、さらに瑞浪駅までの線路等級3級(年間500-1,000t通過/最高時速105km)、となります。

しかし2025年現在の中央本線(名古屋~中津川間)では、最高時速が130kmに引き上げられています。

■JR高山本線

飛騨古川駅

①レール種類傾向

高山本線(岐阜~富山/調査区間:岐阜~飛騨古川)の「本線(駅間単線)」は全区間50Nkgレール(通常レール)となり、駅構内(複線)の本線も50Nkgレール(通常レール)が用いられています。一部駅構内について例外もある様です。

②高山本線(岐阜~富山)の線路等級

全区間に置いて線路等級3級線路等級3級(年間500-1,000t通過/最高時速105km)となります。

実際にはその線形から「岐阜~(110km/h)下麻生~(100km/h)高山~(85km/h)富山」にて運行されています。

 

■駅構内におけるレール種類風景

本記事主題である「駅構内のレール種類と風景」となります。

■名古屋駅構内

名古屋駅については東海道本線、中央本線を調査しました。

・東海道本線は1~6番線と一部列車が11番線発着(リニア新幹線駅建設により1番線は使用休止)

・中央本線は7~10番線と一部列車が11番線発着

ただし駅所在は愛知県となるため、一部ホームは現調報告のみとなります。

東海道本線ホームの駅名標

まず結論からとなります。上り2番線下り6番線が本線となっている他、東海道本線は11番線を除いて全線が60kg(ロング)レールとなります。2番線(2番ホーム)

■1番線 (上り-60kgロングレール)

現在は長期使用停止中(天井の架線は撤去)となりますが、線路は敷設状態です。

豊橋方面。

岐阜方面。

主に1番線は2番線より先発する快速列車の普通列車待避線として運用している様です。

■2番線  (上り-60kgロングレール)

上り本線となる2番線には主に快速系統列車が使用します。

名古屋駅は構内(ホーム外)線路より列車の各線往来が可能となっていますが、1,2番線については東海道本線(上り)列車のみ入線可能構造となっています。

■4番線  (下り-60kgロングレール)

基本的に東海道本線特急「ひだ」「しらさぎ」の発着番線として使用します。

「ひだ」「しらさぎ」共に名古屋駅発着便となるため、本線ではありません。

■5番線  (下り-60kgロングレール)

主に5番線は6番線より先発する快速列車の普通列車待避線として運用している様です。左が5番線 右隣は4番線

■6番線  (下り-60kgロングレール)

下り本線となる6番線には主に快速系統列車が使用します。左が6番線 右隣は7番(中央本線)線

右が6番線 左隣は7番(中央本線)線

■11番線及び東海道本線以外

中央本線、関西本線、東海道本線(11番線)には50Nkgレールが使用されています。基本的に名古屋駅発列車の運用(全列車停車)のため、60kgレールは不要なのかもしれません。

編集中

 

■岐阜駅構内

岐阜駅については東海道本線、高山本線を調査しました。

・東海道本線は1,2,5,6番線と一部列車が3,4番線発着

・高山本線は3,4番線と一部列車が2番線発着

全番線(ホーム)で現調資料あり報告となります。

■1番線  (上り-60kgロングレール)

f:id:nichinichisou0808:20210924214936j:image

■2番線f:id:nichinichisou0808:20210924214740j:image

■3番線f:id:nichinichisou0808:20210924214825j:image

■4番線f:id:nichinichisou0808:20210924215036j:image

■5番線  (上り-60kgロングレール)f:id:nichinichisou0808:20210924214848j:image

■6番線  (下り-60kgロングレール)f:id:nichinichisou0808:20210924214949j:image

編集中

 

■大垣駅構内

大垣駅については東海道本線と東海道本線(支線)を調査しました。

・東海道本線は1,2,4,5番線

・東海道本線(支線)は3番線

樽見鉄道を含む全番線(ホーム)で現調資料あり報告となります。

■1番線  (上り/下り-50Nkg通常レール)

編集中

 

レール種類の見分け方(?)

執筆者については鉄道学科専攻しており、レール種類が存在することは承知していましたが、その確認方法は「みた感じの雰囲気で60kgか50Nkgを決める」でした。

2019年本記事公開時には以下判断でした。

調査開始は2017年…あれから約10年経ちますが、2025年の執筆者は以下な感じで決めつけています。

※記事内容に大きくかかわるため、作業終盤頃に追記いたします。

 

結論 (東海道新幹線と東海道本線レール種類)

記事序盤で述べた「自分で調査しよう」案件について、10年越しで結論がでました。

※前項と関連する内容となるため、作業終盤頃に追記いたします。

 

線路のある風景 (全国)

最後は撮り貯めた国内の線路風景をいくつか掲載します。

 

まず2019年の本記事公開~トップ絵としているこちら~

■JR大糸線 海ノ口~簗場間

■JR東海道本線/養老鉄道線 大垣駅構内

■JR山陽本線 尾道~東尾道間

■JR東海道本線/高山本線 岐阜駅構内

■会津鉄道 蘆ノ牧温泉駅構内

■JR呉線 竹原駅付近

■JR大糸線 稲尾駅付近

■JR奈良線 宇治駅構内

■東武鉄道伊勢崎線/野田線 春日部駅構内

■養老鉄道養老線 西大垣~美濃青柳間

■北陸本線 木ノ本駅構内※記事内写真は著者が駅構内・連絡通路・踏切内わり撮影

 

最後に

6/14現在本記事と2019年版記事を同時公開中となりますが、ここの東海道本線項完成をもって1本に統合の予定です。

 

本記事では名古屋鉄道のレール種類も何となく紹介予定です。

東海道本線のレール種類はある程度の鉄知識or検索根性で判明する可能性もありますが、名鉄(特に本線)に関しては「乗車による現地調査必須」なところが最高に気に入っています。